今やリラックスアイテムの定番となりつつあるCBD(カンナビジオール)。
グミやオイル、化粧品など、さまざまな形で私たちの暮らしに浸透してきました。
でも、そもそもCBDってどこから来たの?
「最近話題になってるけど、昔からあったの?」と疑問に思ったことはありませんか?
今回は、CBDの起源と世界的な広がりについて、歴史をたどりながらわかりやすくご紹介します。
起源:CBDが初めて発見されたのはいつ?
CBDが科学的に発見されたのは1940年、アメリカの化学者ロジャー・アダムス博士によってです。
彼は、大麻植物かCBD(カンナビジオール)を分離・特定することに成功しました。
さらに1960年代には、イスラエルのラファエル・メコーラム博士がCBDとTHCの構造を詳しく解明し、「CBDは精神作用がなく、生理活性は高い」ということが科学的に認められていきました。
昔から使われていた?CBDと人類の長い関係
実は、大麻(ヘンプ)は何千年も前から薬草や繊維として使われてきた植物です。
中国やインド、エジプトなどの古代文明では、以下のように用いられていた記録があります。
- 鎮痛や炎症を抑える薬草として
- 不眠症やてんかんの治療に
- 繊維・衣類・ロープの原料として
ただし、当時はCBDやTHCといった成分ごとに認識されていたわけではなく、
植物全体として“効果のあるハーブ”として利用されていたのです。
20世紀の規制とCBDの“封印”
1900年代に入ると、大麻全体に対する規制の動きが世界的に強まります。
- アメリカでは1937年の「マリファナ税法」により、実質的な大麻禁止へ
- この動きは国連を通じて世界中に拡大
- 日本でも1948年に「大麻取締法」が制定
この時期、CBDも「大麻の一部」として一括で規制対象となってしまい、長い間、一般の人々の生活から姿を消すことになりました。
近年の再評価と“CBDリバイバル”
2000年代に入り、CBDの医療的な可能性が再び注目されるようになります。
特にてんかんの発作を抑える効果が話題となりました。
- 2018年、アメリカFDAがCBD医薬品「Epidiolex(エピディオレックス)」を承認
このニュースをきっかけに、「CBDは医療的にも意味があり、精神作用のない安全な成分」として世界中で再評価されるようになりました。
同時に、ストレス緩和・睡眠改善・美容効果などへの応用も広がり、現在のような“ウェルネスアイテム”としての地位を築いていったのです。
現在:CBDは“日常へ溶け込むヘルスケア”へ
2000年代に入り、CBDの医療的な可能性が再び注目されるようになります。
今やCBDは、かつてのような“タブー”ではなく、ナチュラルでやさしいサポート成分として、多くの人に選ばれる存在に。
日本でも2024年末に大麻取締法が改正され、「THCを含まないCBDは合法であることが明確化」されたことで、信頼できる製品がより手に取りやすくなりました。
まとめ:CBDは“古くて新しい”癒しの知恵
CBDは、何千年も前から人々の健康を支えてきた大麻植物の中の、ひとつの恵みです。
一度は姿を消しましたが、科学の進歩とともに再び私たちのもとへ戻ってきました。
ストレスの多い現代社会において、「心と体のバランスを整える存在」として、CBDはこれからも多くの人にとっての“味方”になっていくでしょう。