安全性・注意点・最新研究をわかりやすく解説
近年、ストレスや睡眠のトラブルを抱える子どもが増える中、自然由来のサポート手段として「CBD(カンナビジオール)」に注目が集まっています。
しかし、「CBDって子どもに使っても大丈夫?」「成長に悪影響はないの?」と不安に感じる保護者も多いのではないでしょうか。
この記事では、CBDの基礎知識から子どもへの使用時の注意点、最新の研究や海外での事例までをわかりやすく解説します。
1. CBDとは?子どもにも関係あるの?
CBDは麻(ヘンプ)から抽出されるカンナビノイドの一種で、精神活性作用(いわゆる“ハイ”になる効果)はありません。
そのため、安全性の高い成分として、大人だけでなく一部の子どもへの使用も検討されています。
一般的に知られる効果:
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不安の緩和
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睡眠の質の向上
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炎症の抑制
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神経の安定化
2. 子どもにCBDを使うケースとは?
CBDは本来、大人向けに開発された製品が多いですが、海外では以下のような症状に対する研究・使用事例があります。
主な事例(海外):
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小児てんかん(ドラベ症候群など)
→ アメリカでは、CBD製剤「Epidiolex(エピディオレックス)」がFDA(米食品医薬品局)により承認済み -
**ADHD(注意欠如・多動症)**への補助的使用
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**自閉スペクトラム症(ASD)**における情緒安定の補助
※これらはいずれも医師の管理下で使用されており、市販CBDとは区別すべきものです。
3. 子どもにCBDを使うときの注意点
1. 必ず医師に相談を子どもの体は大人に比べて代謝や内臓機能が未熟です。用量の多少にかかわらず、自己判断で使用するのは避けましょう。
2. THC(精神作用成分)の混入に注意
製品によっては微量のTHCが含まれている場合があります。
「THCフリー」または「ブロードスペクトラム」と明記されたものを選ぶようにしましょう。
3.用量管理は慎重に
使用する場合は、ごく少量(マイクロドージング)からスタートし、成分分析済み・信頼できる製品を選ぶことが大前提です。
4. 日本における子どもとCBDの扱い
2025年現在、日本では子ども向けCBD製品の正式な承認はありません。
市販されているCBDはあくまで大人のリラクゼーション用途であり、医療用CBD(Epidiolex等)も国内では未承認です。
そのため、子どもへの使用には特に慎重な判断が求められます。
5. 子どもにCBDを使う前に知っておきたいQ&A
Q1. 子どもにCBDグミやオイルを使ってもいい?
→ 推奨されません。 医療目的を除き、子どもへの使用に十分なエビデンスはなく、安全性も確立されていません。
Q2. 海外では普通に使われているの?
→ 一部の医療用CBDは承認されていますが、家庭で自由に使っているわけではありません。 医師の処方・管理が前提です。
Q3. 将来的に子ども向けのCBD製品は出るの?
→ 可能性はありますが、十分な臨床データと安全性が確認された後になると考えられます。
まとめ
CBDは、一部の小児疾患に対して可能性を示す有望な成分である一方で、現時点では子どもへの日常的な使用には慎重すぎるほど慎重であるべきです。
子どもの体はまだ発達段階にあります。SNSや口コミに左右されず、必ず医療の専門家と相談のうえ、適切な判断を行ってください。